投資仲間から学べることが沢山あります。
都内に何十棟もビルを所有する不動産投資家、外資証券をスピンアウトした凄腕のデイトレーダー、FXをレバレッジして稼ぐ肝の据わったFX投資家、起業して会社売却し資産を築いた実業家など、皆すごいな~と思います。
彼らは1ジャンルで突き抜けるジャンプ力やダイナミックさがあるのが魅力です。
とはいえサラリーマンが悪いということでもありません。
僕はサラリーマンをやりながら、その「サラリーマンをレバレッジして、じわじわ資産形成する」というスタイルを取りました。
投資スタイルは、個人の好き好きや、環境によっての適・不適があります。
決して、正しいとか誤まりとか、優劣とかではありません。
今回、そんな自分の投資戦略について思うことを綴ります。
投資哲学
投資は「確実」というものがないので、あくまでも「いかに確率を上げるか」「リスクヘッジスるか」が主題です。というなかで普遍の要因があると思います。
例えば、彼らに共通してある投資哲学というか向き合い方なのですが、それは、
①投資をする精神状態が良い(コントロールされている)
②本人の望む生き方や向き不向きに合致している
③投資(お金を稼ぐこと)が最終目的化していない(目標はあるが目的は別にある)
自分を知って、無理をせず、広い視野で投資をするといった感じです。
そして、なんだかんだ大ピンチに遭遇しても、協力者が出てきて苦難を乗り越えたりもしています。
成長への投資
そうした投資への向き合い方は共通していますが、投資手法はそれぞれ違います。
僕が重視するのは「成長への投資」と「人生ポートフォリオでリスク分散」です。
株式の銘柄選定も、不動産も、その会社なり地域が「成長するか?」が一番のウエイトです。
それは自己投資にも共通します。
大学卒業の就職活動の時も、業界をどうするか迷いましたが、最終的にIT分野を選んだのも「成長性」というのが決め手でした。
成長するところと成長のないところでは、そこにある力学や温度感がまるで違うなっていう体験が沢山あります。
会社や組織でも、投資でも、成長するところは風の吹き方が違って利益が次々湧きでます。
問題は、そういった成長を予測する力なり勘をどう鍛えるかです。
投資マインド
成長を感じる感性やスキルはある程度、鍛えられると思います。
自分の周囲なり日々の生活で「成長」に関心をもつと、ちょっとした成長の予兆など勘所がわかってきます。
おおかた「利便性、革新性、効率性、政治経済の動き、人口、活気、リーダーシップ、人や社会を幸せにする力」とかは、成長に直結している感じがします。
相場や経済動向は読めなくても、個々の変化や成長は日々の生活でも旅先でも「これは成長しそうだ」と出くわすものです。
それが「投資マインド」と呼ばれる「成長を予感する力」なのだと思います。
これからも意識して育んでいく価値があることだと、思っています。
人生をもってリスク分散する
サラリーマンは、安定収入をもって、結婚、家族、子育てを進めるには適しています。
ただ、サラリーマンの生き方は「安全だけどリスクのない分大きな資産も作れない」とジレンマがあります。
リスクを取るからこそリターンがある、とわかっていても、家族を抱えると守りに入るものです。
何か打開策はないか?と考えて行き着いたのが「人生そのものでリスク分散する」というライフスタイルです。
「人生でポートフォリオを組む」方法です。
人生ポートフォリオとは
サラリーマンの自分は、東証一部上場の安定企業に勤め、定年まで会社を辞めさせられるリスクはありません。
なので「自分=国債」というような安全資産と考えるようになりました。
会社が倒れない限り安全なので、投資で多少の失敗をしてもそれで人生で行き詰まらない、といった心理的余裕が出ます。
投資の浮き沈みにも精神的に対処でき、良い相場が来るまで現金ポジションで待つこともできます。
デイトレーダーのように日々株式で利益を上げる必要もありません。
ということで、
「人生ポートフォリオ」×「成長(投資マインド)」= 自分の資産形成
という資産形成の手法になりました。
人生ポートフォリオの構成
具体的には、サラリーマン脳を捨てて投資マインドで会社生活を過ごせば、
・株式投資などは、仕事を通じて得る社会情勢や業界知識などで得たものをヒントにする(インサイダーには抵触しない範囲で)
・グローバル経済の動きも比較的わかりやすい立ち位置
・不動産もマイホーム(自宅用マンション)は資産性を重視して、転勤の都度、買い増し
といった日々の生活(=人生そのもの)を投資機会にした感じです。
マイホームも資産性を重視して取得すれば、海外転勤の間は賃貸収益を得たり、帰国時に入居中ならば物件を買い増して増殖できます。適度なタイミングで売却して不動産譲渡益を稼いだりもできます。
物件の資産性さえ担保できていれば、賃貸でも売却でも強気でいられるので、人生設計でリスクコントロールをしやすくなります。
趣味での起業
ほかにも、自分の趣味の関連で友人と一緒に起業をして、あるテクノロジーを使って趣味の世界を便利にするサービスを立ち上げました。
会社生活でいろいろ経験していれば、会社の設立から定款作り、マーケティングやサービス開発、全体の経営から決算まで、そこそこできます。
起業家仲間も増えるきっかけとなり、この経験も貴重な財産です。
サラリーマンをレバレッジした投資というもの
以上の投資戦略を振り返るとコアにあるのは「サラリーマン生活をレバレッジした資産拡大」だと思います。
会社生活にあるゆる「時間や機会」を使い倒して、
・(仕事を通じて得られる情報)x(投資マインド)で「株、投資信託、金」など
・(転勤の機会)x(不動産投資)で「不動産」を、
・(海外勤務)x(現地通貨の給与)で「通貨の国際分散」
ジャンプ力やダイナミックさといった友人投資家のような要素はありません。
ですが「サラリーマン人生をポートフォリオとして組み、その時間も機会も使い、多様な投資方法で、長期に、国際分散させ、じわじわ投資を続ける」という低リスクのアプローチで家族を守ることと両立できました。
終わりに
人生ポートフォリオなんて大袈裟な言い方をしましたが、「会社員人生でその属性や機会を活かしきる」というだけのことです。
金融資産、人的資産、社会的資産をバランスよく作れたのは、たまたま「与えられた会社員の環境を使い切る」というとっても当たり前のことをしただけです。
そこに運が味方してくれたのだと思います。