このところ、ニュースで聞かない日がないほど取り上げられている有名人がいます。
その人物とは、本来であればFIRE(経済的自立と早期リタイア)が可能なほど莫大な資産を築きながら、破産のリスクまで囁かれ、さらにFIRE卒業(芸能界復帰)も困難な状況にある 中居正広さん です。
そんな中居さんの現状を通じて、FIREと自由について考えさせられたことを綴ります。
自主的FIREか
中居さんは倹約家として知られ、過去にテレビで「コンビニの惣菜を買って食べている」と話していました。子供の頃の極貧生活が影響しているそうです。
倹約家であり、さらに芸能界で長年活躍して多額の収入を得てきたのなら、資産は相当な額にのぼるはずです。
しかし、今回の女性スキャンダルをきっかけに破産のリスクまで噂されています。
「責任はまだ残る。破産の可能性も」中居正広引退、経営コンサルタント小宮一慶氏が指摘
記事によると
「示談が成立したという中居さんと相手の女性との間にあった問題が、思っていた以上に大きくなってしまい、フジテレビを巻き込んでスポンサーが下りたり、投資家が開示要求する事態になった。中居さんが芸能界を引退しても、まだ責任は残ります。中居さんの会社に対して損害賠償を要求されるかもしれません。そうなると、破産の可能性もゼロではありません」
とのことです。
先般の女性スキャンダルを機に芸能界を引退宣言した中居さんは、FIREをしたような形ではあります。
ですがその経済的自由も失うのかもしれません。
FIRE卒業も難しい
一般人ならばFIRE後に経済的に行き詰まっても、「FIRE卒業」として仕事に復帰することも可能です。
ですが中居さんの場合、スキャンダルによる影響がずっとつきまとうのでメディアへの復帰も相当厳しいはずです。
むしろ復帰どころか、世間の目を気にしながら精神的には安らぐ自由もなく生きることを余儀なくされるかもしれません。
経済的にも、精神的にも、不自由となってしまうのは本当に大変なことです。
芸能人はFIREできない?その残酷な現実
そもそも、芸能人は「FIRE」という概念と相性が悪いのかもしれません。
FIREの理想は 「働かなくても生きられること」 です。
芸能人にとっての価値は 「メディアに露出して存在感を示すこと」 にあります。そのため、働かない(露出をしない)ということに対し、強い抵抗感を抱く場合も多いでしょう。
そして、FIREを選んだ瞬間から「世間の記憶から消えていく」という恐怖と常に戦うことになるのかもしれません。
一般生活を送っていても、「あれ、芸能人の〇〇じゃん?最近見ないけど、きっと落ちぶれたんじゃないの?」といった世間の視線を浴びて生きていくのも悔しいものでしょう。
中居さんにおいては不名誉な形でのリタイアなので、結果として 「経済的にも精神的にも自由もなく、かといってFIREを卒業しようにも芸能界復帰も難しいし、さらに一般生活での視線も苦難」 という何重にも袋小路に陥ってしまうのでしょう。
終わりに
一方で、一般人のFIREは比較的自由度が高いのが特徴です。
資産を築くことに成功すれば、FIRE後の生活は多様な選択肢に満ちています。
自由に旅行を楽しんだり、趣味に没頭したりすることが可能ですし、万が一お金が足りなくなったら、パートやアルバイトで補うこともできます。
芸能人という職業は、成功すればするほど自由を失う運命にあるのかもしれません。
そう考えると、芸能界のトップに立った中居さんよりも、静かにFIRE生活を送る一般人の方が 「社会の目を気にせず、自分の人生をコントロールできる本当の自由」 を満喫できる権利を持っていると感じます。
中居さんも、女性問題についてしっかりと責任を果たすべきと思いますが、とはいえFIREを満喫している今の自分の視点からすると、彼を責めすぎるのは酷だなと思えてしまいます。
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