“超倹約家”であり投資関連の出版でもベストセラーを連発する有名人の「厚切りジェイソン」さんが、以前、自分が仕出かした「過去一番の無駄遣い」について語ったことがあります。
それは「ハンバーガーのマークが付いている帽子を3000円で買ったこと」でそれを後悔するあまり「今でも悪夢を見る」とのことです。
これについて賛否両論があったなかで、僕はその感情も理由も100%同意できるものでした。
ということで今日はそんな金銭感覚を同意できる理由と後悔が起こる構造について考えたので綴ります。
2つの意見に分かれた
この話題が出たときに大きく2つの反応がありました。
1つは「たかが3000円の出費でそんな後悔するなんて大袈裟。それだけ稼いでいるのに意味不明だ。」というもので、つまり値段の過多で無駄遣いを判断する金銭感覚です。
もう1つは「値段の問題ではなく欲しくもないものを(ノリで)買ってしまった」ということについて無駄な出費だと捉える金銭感覚です。
ジェイソンさんは後者の考え方だと話していてそれは僕も100%同意するところです。
お金の過多ではなく自分にとって意味や価値ある買いもだったか否かでそれが無駄遣いかどうかが決まるという考えです。
価値の無いものに出費する後悔の3パターン
ちなみに僕も過去には(特に若い頃は)無駄な出費だと思ったことは度々あったわけですが、そこで感じた後悔を分析する3つのパターンがあります。
後悔を感じるのは以下の1つもしくは複数で成立すると思います。
経済効率性が無さ
お金を使うときはなるべく「有効に使いたい」といった効率性や合理性を経済感覚の1つとして持っています。
それゆえ買ったものがその値段より自分が感じる価値が低い「値段>価値」だとわかると効率的で非合理的だと残念に思うわけです。
使いもしないモノを買ってしまったり、買ったけど粗悪だったり(質)、思ったほど量がなかったり(量)などで、お金に見合う価値がない場合です。
さらにはそれを処分するのも時間や労力がかかったりするとなおさら非効率で「無駄な買い物だった」と後悔につながるのです。
自己コントロールの欠如
また、買い方も関係します。
ぱっと見で気に入って衝動買いをしたり、必要かどうかもわからないのに「セールで安いから」などで「とりあえず買っておこう」と思ってしまい購入すること時です。
買ったものというより、そうした買い方において自分の感情が突っ走ったことや思慮が浅いことから「自己コントロールができていない」と感じるのです。
そうすると「自分の不甲斐なさに後悔する」ということになってしまいます。
サンクコストによる有効性の損失
また、買った後の状態も関係します。
上記の経済的合理性がない買い物や、自己コントロールに欠如した買い物の結果、「せっかく買ったから使おう」と、必ずしも必要でないものを無理に使い続けることです。
既に支払ってしまい回収できない費用をサンクコストと呼びますが、そうしたサンクコストの回収のため不要だったり有用では無いとわかっていても「無理に使う」ということです。
それは期限がきた食材をお腹も減っていないのに無理に食べたり、好きでもないフレガンスを買って嫌な香りを部屋中にまき散らしたりをすることなどです。
不要だとわかって使わなかったり無駄に捨てるのももったいないのですが、だからといってサンクコストを回収しようと無理に使うことでも後悔につながることがあります。
ジェイソンの後悔は自己コントロールの欠如
こうした3つほどが自分の過去の無駄遣いで感じた後悔のパターンです。
なおジェイソンが後悔をした理由は確か「こんな不要なものを買ってしまった自分が許せない」と言っていたので、自己コントロールの欠如によるものだと思います。
なにしろ本人が“超倹約家”と自負する状況では経済観念やら買い物に対する自負があるでしょうし、自己コントロールの欠如で後悔するというパターンは有り得ます。
終わりに
ジェイソンさんの後悔した買い物には完全同意しますし、自分の過去の無駄遣いから得た3つの後悔パターンを持ってなるべく後悔の無いように対処しています。
その3つとは、①買ったもの(経済効率性の悪い買い物をした後悔)、②買い方(自己コントロールの欠如で無駄な買いものをしてしまった判断や行為を後悔)、③買った後(無駄なものを買った結果、無理に損失を挽回しようと使うことで感じるやるせない後悔)、というものです。
ちなみに僕もサンクコストの回収のため「買ったけど無理に使い続けたもの」があります。
健康に良いと買った足つぼマットを最初はリビングの椅子の周辺に置いていたのですがほとんど使わないのですが捨てるのも惜しく、お風呂あがりのマットとして使ったことです。
風呂上りの気持ち良いときに乗ると「いたぁ」となる使い方は健康には良かったのかもしれませんが気持ち良い風呂上りではありませんでした。
無駄遣いの後悔3パターンを紹介することで皆さまの無駄遣いや後悔が回避され上手な資産形成に寄与できればと記事にしました。
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